九州大学第6回アジア塾

昨日は、九州大学アジア総合政策センター主催の、第6回アジア塾に参加。

先日発表になったばかりの19年度農業白書について、農水省担当者からの解説の後、3名の方から世界・アジアと日本の食料・農業についてのコメントがあった。
以下、備忘録。

講演:「19年度農業白書に見る日本の食と農」
  農林水産省情報課情報分析室 池渕室長
コメント:「世界・アジアと日本の食料・農業」

  九州大学坪田邦夫教授、南石晃明教授、福岡県小寺均企画監

・世界の食料需要は価格高騰で鈍化するだろうが、食糧供給は価格に刺激され増産するだろう。
・原油価格はしばらく高水準で推移し、バイオ燃料は欧米の政策支援もあって堅調な伸び。
・新興途上国の農産物輸入需要も堅調。
・日本は農地の荒廃、担い手の減少等で、供給基盤が弱体化し、食のリスク管理の面で不安が露出。
・米の価格が今後高騰することはないだろうというのが専門家の一致した意見。
・食料自給率は100%でなくていい。日本の活路としては、東アジアにおける食品産業サプライチェーン展開、国際的な水平分業の可能性があり得る(その中で日本がどのようなポジションをとるのか…)
・新しい相互食料安全保障の模索
・最近の農業を取り巻く環境として、農的な生活への関心の高まり、農業関連産業への企業の関心の高まりがある。
・新規就農者は増加傾向にあるが、農業の担い手は家業の継承から新規参入者による企業的経営に変化してきている。
・農業生産の工程を管理する「GAP手法」は世界で急速に普及しており、この工程管理がなされていない作物は取引から除外されるケースも増加している。日本のGAP手法の導入は遅れている。
・パソコンは農機具、情報管理は農作業
・今後、日本の農業は、①家業、②ライフスタイルとしての農業経営、③スモールビジネス、④ビッグビジネスの4パターンを中心に展開されるだろう。
・②は、農村生活に価値を見いだす人
・③は、一般企業で活躍した企業人が農業にビジネス手法を持ち込むパターン
・④は、農産物輸出、海外農業、企業の農業参入等
・農業の将来展望としては、自社の農水畜産物の美味しさ、安全性を如何に伝えるか、情報管理とマネジメント、マーケティングが必要
・新規参入がどれだけ自由にできるようになるか。現状ではあまりにも制約が多い。多様な経営主体の新規参入をさらに推進する方策が必要。
・世界各国の食に対する安全性は急速に高まっていて、日本がいつまで安全性の優位を維持できるかわからない。かつての日本を見ても、例えばソニーは最初廉価だが故障も多かったが、10年でブランドを築いた。それと同じようなことが食の分野でも起こる可能性はある。現在の食の安全性に対する日本の優位性をいかに保ちつつ、足下のレベルアップを成し遂げるか。そのためにはGAP手法、HACCP等の安全管理手法導入の推進が必要


GAP手法(農業生産工程管理手法)とは
(農水省HPより)

GAP手法(Good Agricultural Practice)とは、農業者自らが、(1)農作業の点検項目を決定し、(2)点検項目に従い農作業を行い、記録し、(3)記録を点検・評価し、改善点を見出し、(4)次回の作付けに活用するという一連の「農業生産工程の管理手法」(プロセスチェック手法)のことです。
GAP手法(農業生産工程管理手法)は、農産物の安全確保のみならず、環境保全、農産物の品質の向上、労働安全の確保等に有効な手法であり、このような生産工程の管理手法を我が国の多くの産地・農業者が取り入れ、自らの営農・生産条件や実力に応じて取り組むことが、安全な農産物の安定的な供給、環境保全、農業経営の改善・効率化の実現につながるものです。また、生産された農産物の安全性や品質の確保等について消費者・食品事業者等の信頼を確保する上でも有効な手法となります。

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